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A.A プランニング 女性建築家の住宅設計
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家とは、家族が生活する“場”であります。
家づくりを考え始める時、どんな外観がいいか。。とか どんなキッチンがいいか。。。とか まず形から入る事が多いと思います。
部屋が4つあってリビングとダイニングと4LDKで。。。 
本当にそれでいいのでしょうか?
本当に大切な事は形だけでなく、住まい方(ライフスタイル)ではないでしょうか?

私たちが家という器(=形)に生活を合わせるものではなく、ライフスタイルに合わせて器を考える。その結果できたのが 家 という形だと思います。

そんな事を考えて、私は1992年に事務所を立ち上げました。
いつも変わらぬ永遠のテーマは

光と風を感じ 風土になじみ 風景にとける家

でした。 
それはこんな考えから追い求めているテーマです。
住宅の形式は、大きく二つの事と関係があると思います。

住宅はそれぞれの土地、風土によって成り立っていました。
湿潤な気候の日本の住宅は、急傾斜の山で育つ木を使って作られた木造住宅。
乾燥した大陸気候の欧米は、石やレンガの組積式の住宅。
構造からして違いが現れます。開放的な日本家屋。閉鎖的な欧米住宅。

日本では、エアコンという設備がなかった時代いかに高温多湿のジメジメした夏(梅雨)を凌ごうかと先人の知恵であちこちに工夫されたのです。
窓を開けておいても梅雨時の雨を凌げる用に工夫された軒。
光を入れつつ視線を遮る障子。下半分を開けて雪を目で楽しむ雪見障子。
夏の日差しを遮り風は通す御簾。

このような気候風土が育てた素材ム 木・草・紙・土に私たちは囲まれて生活していました。

日本の住まいは、靴を脱ぎ畳に座ると言う座の文化でした。
卓袱台をだしてご飯を食べ、それをしまって布団を敷いて寝る。
つまり多目的に使える畳の座文化で、家具をあまり持たずデコレートより簡 素にしつらえることが美しいとされていました。
それが、戦後一般家庭にも椅子・テーブルという家具が入り布団からベッドの生活が一般的になりました。

近年私たちを取り巻く生活そのものが色々と変化していています。
情報機器、輸送機器の発達によって、世界各国どこでも同じ情報を手に入れることが可能になり、指一本でいろんな事がコントロールできるような安全で便利な生活ができるようになりました。

しかし、本当に便利な事がいいのでしょうか?
生活全てを便利にしていいのでしょうか?


家事のさまざまな事がピッピッと指一歩んでできることは高齢者の生活やまた安全にもつながり、便利が効をもたらしいい事であると思います。しかし情報ばかりが先走りしリアリティーを欠くと便利さが害にもなります。情報機器ばかりに囲まれて育った子供が、現実とバーチャルの世界の区別がつかなく事件を引き起こしているのも現状です。
スーパーで売られている魚しか見た事がなかった子供が、魚が切り身で泳いでいると勘違いしていると報道された事があり驚きました。それは極端な例ですが。。。木や石にみえるビニールで覆われた空間で暮らしている子供達が、木の温もりを知らずに木と間違えて育つのは無理のない事です。昔をただ懐かしむというノスタルジー感覚だけでなく、本物の木のぬくもり、手触り、香りなどを知る事は人間の五感を発達させる事であり、こんな時代だからこそ大切なのではないでしょうか?食育という言葉が盛んに言われていますが、住育というのも大切な事だと考えます。

設備機器の発達により、私達は一年中同じ温度環境での快適(?)な生活を手に入れました。

しかし、本当に快適なのでしょうか?
心地よいってどんなことなのでしょうか??

春夏秋冬という四季がある風土の中で、一年中シャツ一枚で暮らせる同じ温度環境で暮らさなくてもいいのではないかと思います。確かに暑いときのクーラーの中での生活は気持ちよいです。でも自然の風が運んで来てくれる鳥のさえずりや虫の声で休日目が覚めるなんていうのも素敵ではないでしょうか? 
リゾート地でなくても自宅でそんな風に暮らせたら心地よいかもしれません。

光がもたらす時のうつろいを感じ、風が運ぶ緑や潮風の香り、鳥のさえずりを楽しみ、肌に感じる風の心地よさを感じる生活。これが五感を感じる生活です。

生活の中で仕事以外に何を大切にして生きているのでしょうか?

・週末テニスの後 バーベキューでワイワイ楽しむ。
・ワインを飲みながら映画や音楽を楽しむ。
・バイクや愛車でドライブを楽しむ。
・友達家族とみんなでキッチンで料理を楽しむ。

いろんな家族の楽しみ方があります。そんな人間としての楽しみを大切にするのがその人のライフスタイルです。

五感を感じ、ライフスタイルを大切にする家
それが、光と風を感じ 風土になじみ 風景にとける家





“家づくり”とは何でしょうか? 私は“場所づくり”だと思います。
車や洋服なら試乗や試着をして、自分に合っているか確認してから購入できますが、家はそうはいきません。住みづらいからリフォームしましょうといっても、莫大なお金がかかります。ましてや買い換える事なぞ 夢のまた夢でしょう。
そこで、皆さん 試家 をするために住宅展示場へ足を運ぶのでしょうが、どれを見ても同じで帰る頃には区別がつかなくなってしまうのが現実でしょう。そこで、よ〜く考えてみて下さい。
住宅は、一昔前のように、nLDKという言い方・考え方ではくくれません。
これは、戦後の高度成長期に住宅を量産するために生まれた言葉で、21世紀には通用しません。
住宅は、住まう人によって成立するものですから、100家族いれば100通りの
住まい方があり、住宅があります。
品質の良い品物が豊富で、自由に情報を取り入れる事が可能な私達は、自分自身の生活を大切にしている為、メーカーが与える画一的な住宅ではなく、オリジナリティーあふれる 自分独自の空間 を求めます。
住宅とは、自分自身の“場所”です。
そして、あなた自身がその 場所のプロデューサー です。
私達建築家は、あなたの“場所づくり”のお手伝いをさせていただくディレクターです。




私は、“場所づくり”をお手伝いする時、一番初めに その人にとって 大切な物はなにかな?と考えます。
会社から帰宅した時、外出から帰宅した時、休日家にいる時、どんな空間であれば気持ちいいと感じるか?何をしている時が楽しいか?
それを見つけるのが “場所づくり”の第一歩です。

・一日中光にあふれている空間
・風が通り抜ける空間
・眺めのよい、自然を感じる空間
・家族とのふれあい・ぬくもりを感じる空間
・趣味を大切にする空間
・たくさんのお客様をよんで、ホームパーティーが楽しめる空間

このようにあなたにとっての“大切な場所”を見つけることが、“場所づくり”です。

あなたは、どのような 場所 が、お好きですか?

 



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